百名山

百名山5座目:赤城山~霧氷の煌めき~(12.11.03)

夢に向かって夜明けドライブに明け暮れる2012年の日々。
未知なる土地を巡り充実した春夏を過ごし
季節は秋の終わりとなっていた。

夜明けも近場で行けるところがなく暇になることの多い週末。
ふと登山の存在を思い出す。
そういえば前回の筑波山から半年以上経っているじゃないか。
久々に登山ライドやっちゃうか!

近場で簡単な山を検索・・・赤城山に目が留まる。
関越道を走っているとよく見える巨大な裾野の広がる山。
同期が暇な時よく登っているという話も聞居たことがあった。
またソロで行ってみるか・・・
前回の筑波山と全く同じ流れで、相棒のエンジンを目覚めさせた。



今日も頼むぜ王蟲!←
関越道を群馬方面に激走する。

登山口である大沼駐車場到着。
赤城への山岳道路を登るにつれどんどん気温が下がり
道路脇にある温度計の表記は0℃を指していた。
さみぃよ・・・なんでこんな時に来ちまったんだ。帰りてぇ(((´;ω;`)))
駐車場でこれなら山頂は氷点下?雪も降ってるんでは?
結構真剣に登るのやめようか考える。

とりあえず自販機でコーヒー飲んでから考えよ・・・
ゴクゴク・・・うまっ!!よし、行こう←
これがカフェイン中毒者の末路。

赤城山の最高峰である黒檜山への登山口まで
しばらく湖畔のロード歩き。
紅葉のトンネルが気分も高揚させてくれる( ^ω^ )

だが山の稜線を見ると真っ白。
マジ・・?やばくない・・・?
高揚した気分は紅葉の如く一気に散る(‘A`)

黒檜山登山口到着。
怖いけど先行者もいるしきっと大丈夫・・・
行けるとこまで行ければいいさ!



この日は一目惚れして買った
スントコアエベレストエディションのデビュー日。
どの辺がエベレスト?と思ったけど
標高と同じ8848台限定ってだけらしい。
以前まで使っていたスントコアと機能は変わらないのだけど
デザイン変わるだけで気分も上がるよね。
久しぶりに登山を思い立ったのはこれを使いたかったというのも理由の一つ。
こいつを手にしたからには今日の俺にとってのエベレスト、黒檜山を登らなければ!

登山道は最初から結構な急登で息が上がる。
まだ雲行きは怪しく稜線の白さは消えない。

10分程度登ると猫岩という展望の開けた場所に出る。
大沼・赤城山神社や外輪山の地蔵岳や長七郎山などが一望できる。
寒風が気持ちいい・・・少しでも景色が見えると不安も和らぐ。

さらに登ると周囲の葉っぱが凍っているエリアに入る。
麓から見た白さの正体はこれか・・・
後から知ったのだがこれは霧氷と言うらしい。
空気中の水蒸気が氷点下で凍るとこの状態になるようだ。

凍結した白い枝と青空のコントラストが素晴らしく見惚れてしまう。
幸いにも登山道はぬかるんでいるだけで雪は無い。
よし、まだまだ行けるぞ!

霧氷を目当てにしているのだろうか登山者が増えてくる。
これだけいれば山頂への踏み跡は確実にあるはずで少し安心。

急登を登り切って稜線へと出る。
緑赤白青とグラデーションの変化する登山道。
季節の移り変わりを目で感じられるのが秋のいい所。

雲も取れて太陽と共に虹色の光が溢れ出す。
今回も山は俺を迎え入れてくれたようだ。
山頂まであとわずか!

赤城山最高峰の黒檜山に到着!
最後まで地面に雪は無かった。
霧氷だけなら登山道の安全は確保されているようだ。
あとは山頂でのんびりと休憩しよう♪

と思ったらこの人である(‘A`)
人気の山なんだなーと思いつつ騒がしくて
のんびり休憩できる状況でもなかった。

コンビニギリを胃にねじ込み数分でそそくさと退却。
後から知ったのだが山頂から北に数分歩くと展望地があるとのこと。
群馬の山々と街並みが一望できる絶景だったのに
人混みから逃れたい一心で勿体無いことをしてしまった・・・
次回からはルートをよく調べてから行こう( ´Д`)



来た道を戻るのも面白くないので隣の駒ヶ岳まで縦走してみよう。
霧氷の向こうに見えたのは猫岩からは見えなかった小沼の姿!
同じ景色でも視点が変わると視界も変わるのだ。

縦走路には層の厚い霧氷がたっぷり。
人が少ないからか剥がれ落ちることも少なさそうだ。

太陽の輝きが霧氷をさらに輝かせる!
冬山だとこれが更に凄いことになるのか・・興味あるわ。

縦走路からは紅葉と霧氷に向こうに群馬の街並みが見渡せる。
人もグッと減って自然に浸れる最高の気分♪

なんか前からハァハァ聞こえると思ったらまさかの犬。
登山者?いや散歩コース?
色んな登山スタイルがあるものだね。



黒檜山と駒ヶ岳の中間地点に降りてふと振り返ると
尾根を這う霧氷の姿!

黒檜山の全容とそれを覆う霧氷のバランスが素晴らしいな。
ここが一番感動できたポイントだった。

ここから駒ヶ岳に向かって樹林帯を登り返す。
差し込んでくる光条が絶景への期待を抱かせてくれる。

ほどなくして駒ヶ岳到着。
その景色は・・・

南東側が開けており関東平野を一望する地平線が見える。
赤城山は以南か以北かで降雪量が結構変わるのだそう。
西から流れ込む寒気を守る壁となってくれているのだ。
それを感じずにはいられない絶景だった。

駒ヶ岳からは急斜面を一気に下り30分程度で大沼湖畔へ
少しのロード歩きをして駐車場に戻ってきた。

最初は登るの無理そうに見えても案外行けるものだわ。
山は行ってみないとわからない。何事も挑戦あるのみだ。
でもこの時期は保険として滑り止めくらいは持っておくべきだったかな(焦)
湖畔に腰を下ろして缶コーヒーを片手に
歩いた軌跡の稜線を心ゆくまで眺めていた。

ルートレビュー

難易度:E
登山道はしっかり整備されて歩きやすく迷う所はありません。
秋季は凍結や雪が乗ることもあるため
チェーンスパイクやストックなどの滑り止めを
保険で持っておくと良いでしょう。

体力度:D
標高1828m 標高差461m 平均斜度22.5°
登り1:35(1.2km) 下り2:20(3.7km)
最初からいきなりきつめの登りが続きます。
斜度だけで言えばアルプスの急登レベル。
最初の1時間半さえ頑張れば山頂で絶景を堪能できます。

展望:D
以下4か所が主な展望ポイント。
・猫岩から大沼&地蔵岳
・山頂北の展望エリアで群馬の街並み&山並み
・駒ヶ岳のコルからの黒檜山
・駒ヶ岳山頂より西側の関東平野

総評:C
コースは短いながらも適度な勾配のキツさがあるため
登った感と展望のバランスが丁度良いです。
駒ヶ岳との周回ルートが取れるのも魅力。
体力に余裕のある人は更に先まで足を延ばしてみたり
変態な人は外輪山一周したりなど
脚のレベルに応じた楽しみ方ができる山です。

締めの一言
冬の美しさを知った山。
いつか冬山を登ることがあるとしたらここにしようと誓った。


エベレストエディションは限定品でもう無いのだけれど
他にも様々なデザインのあるスントコア。
やはりあると無いのでは登山中のモチベーションと精神安定度が変わります。
お気に入りのデザインと共に山を楽しんでみては?

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