冬季百名山

百名山4座目:筑波山~冬の孤独に耐えかねて~(12.02.13)

基本的に冬はすることがない。
車はスタッドレス無くて遠出は危険だし
バイクは寒いし山間部凍結しててダム回るわけにもいかないし
引きこもりの日々を過ごしているわけです。

しかしこの日は好天で気温も高く、久々にバイクに乗りたい衝動に駆られていた。
折角だし何かしたいな・・・Σ( ゚Д゚)ハッ!
俺には登山ライドがあるじゃないか。

いつもは同期を誘うところだが突然の思い付きだったし
一人気ままにバイクで駆け抜けたい気持ちもあった。
・・・ソロ登山、やってみっか。

初心者でも無理なく行けそうな近場の百名山を検索・・・お?
茨城県唯一の百名山・筑波山に目が留まる。
標高は877m。この標高ならば雪の心配は無い。
山頂までケーブルカー&ロープウェイが通っており
何かトラブルがあっても絶対に降りてこれる。
ソロで登るにはこの上ない安心感。もうここしかないやん。
冬の陽気が火種となり、俺と相棒のエンジンに火が灯った。




筑波山神社入り口の鳥居にピットイン!
走行中は寒くとも止まると太陽の暖かさが有難い。
冬は適度な速度で走るのが病みつきになるね。


登山道の入り口は筑波山神社の左側。
最短ルートである御幸ヶ原コースは鳥居がスタート地点。
冬とはいえ登山者が続々と入山していてソロでも安心できる。


木漏れ日の気持ちいいい登山道を登ってゆく。
やはりこの肌を刺す冷たい空気感がたまらないな~


15分ほど登るとケーブルカーの線路が見える場所が。
覗いてみると・・・ちょうどきたぞ。
鉄オタになりきってローアングルから攻める!


ケーブルカーを過ぎると登山道は角度を増し急登に。
汗が一気に流れ出しふくらはぎが悲鳴を上げる。
辛くて休もうかと思った瞬間、樹林が開け目の前には関東平野が!
吹き抜ける冬風が汗と疲れを吹き飛ばしてくれた。
よく見ると路肩には雪・・・標高が低いからと言って降らないわけではなさそうだ。
この先も積もってないことを祈り先へ進む。


奥のほうにかすかに山塊が見えたのでハイパーズームしてみると・・
男体山と日光連山!こんな遠くからでも見えるんだなぁ。
左隣にあるのがすべて始まりとなった半月山だろうか。
不意に初心を思い出せるのはなんだか嬉しい。
あれから4年・・・俺は今でも山にいるぞ!




程なくして筑波山の低い方のピークに辿り着く・・・ってこっちも男体山かよ!?
偶然の山名かぶりに運命を感じる。
裏手には測候所や無線中継所のアンテナ群がひっそりと立ち並んでいた。


山頂にある神社の裏手に出ると素晴らしい太陽と関東平野のコラボレーション!


広大な景色を収める時は魚眼の出番!
まさに世界の頂点にいるような感覚を味わえる←


さらに奥には周回できそうな遊歩道を発見したので歩いてみる。
秋に戻ったかのような雰囲気を残す情緒的な登山道だ。


と思ったら日陰にはガッツリ雪が残ってて冬に引き戻される。
踏み跡もあるし深くもないけど所々凍結してて若干恐怖を感じた。




次は男体山と女体山のコルに相当する御幸ヶ原へ。
ケーブルカーの山頂駅が隣接しており
売店や食事処など観光客の受け入れ態勢が整っている。
食堂の屋上はテラス兼展望台となっており太陽を浴びながらのんびりと休憩できる♪


そして御幸ヶ原から15分程度歩くと筑波山のピーク・女体山へ到着!

山頂からは関東平野の東方面を一望。
左下にはロープウェイの始発点つつじが丘駅も見える。

登ってきた標高差を実感するのに丁度いい場所だ。


ハイパーズームすると霞ヶ浦の存在も確認できる。


上空にはパラグライダーを楽しむ人も。
あの高さからはさらなる絶景が楽しめるんだろうなぁ・・・


北方面には筑波山を構成する八溝山地の尾根が伸びる。
風力発電所やパラグライダーと言い風を味方に付けている山なんだな。


山飯は安定のツインコンビニギリ。
うますぎる・・・景色をオカズに食う飯は最高の一言に尽きる。
目と腹をしっかり満たしてから山頂へ別れを告げた。




下山路はルートを東に取り白雲橋コースへ向かう。
山頂直下には名前のついた大岩が立ち並んでいる。
北斗岩で星に願いを捧げ・・・


母の胎内くぐりで幼児退行し・・・


弁慶の七戻りで立ち往生。
この他にも5か所ほど名前の付いた奇岩が連続し飽きさせない登山道となっていた。


樹林の隙間から太陽が降り注ぐ。
今日も一日最高の天気をありがとう!


最後は登山口だった筑波山神社の境内へと戻ってこれる。
落ち着いた神社の雰囲気が安心感と達成感を満たしてくれた。


相棒の元へ無事帰還。
初めて一人で登ったけど会話相手がいない分自然を感じることに集中できた気がする。
バイクはソロ移動の最高のお供だし相性がいいかもしれないな。
これからも積極的に登山に使っていこう。

漢の孤独な挑戦を終えた冬。
一杯の熱いコーヒーが、次の山へと想いを走らせた。

ルートレビュー

難易度:D
冬季でも雪が降ることは少なく降ってもすぐ融けますが
日陰には残雪が凍結していることがあるため
チェーンスパイクなどがあると安心できます。

体力度:E
標高877m 標高差663m 平均斜度10.3°
登り2:35(3.7km) 下り1:55(3km)
標高差は程よく急登気味ではありますが
コースタイムは短く人を選ばずに登れる山です。

展望:C
展望は山頂のみですが関東平野を一望できる大絶景が広がります。
空気が澄んでいれば日光連山や富士山まで見ることができます。
白雲橋コースに並ぶ奇岩や巨石も見どころです。

総評:C
山頂の景色もさることながらケーブルカーで気軽に登頂できる
間口の広さもある様は高尾山の茨城版と言ったところ。
ルートも全7本あり標高も低いことから季節を問わず
観光からトレーニングまで様々な登り方ができる山です。

締めの一言
後日ふくらはぎが死んで歩けなくなりましたとさ\(^o^)/

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です