百名山

百名山31座目:北岳~原点にして頂点~(14.07.26 Day.1)

待ちに待った梅雨明けの刻。
この日が来るまで俺は何をしてきた?

①春はバイクで九州遠征登山。
②SNSグループ参加でコミュ力向上。
③ミズガキンプで一日二座登頂。
④東北遠征で3日連続登山。
⑤上記経験を元に宿泊装備フルコンプ

もう・・・挑戦してもいいよな?
憧れのアルプスへ!( ゚Д゚)

というけで俺のアルプスデビューは北岳に決定!
南アルプス(赤石山脈)の・・・いや、中央&北も含めた全アルプス中の最高峰。
富士山の次に高い国内第二位である3193mの高峰だ。

山脈の中では北中心部に位置し南に連なる間ノ岳、農鳥岳を含めて
白根三山という愛称で呼ばれている。
三山中で一番北にあるというのが山名の由来だそうだ。

いきなり最高峰に挑むなんて無謀なのかもしれない。
そこで天国を知るのか?地獄を見るのか?
今夏最大の、原点にして頂点への挑戦が幕を開ける。
自分の積み上げてきたものを信じ、中央道を爆走した。



登山口の奈良田駐車場にて水先案内人であるタカさんと合流。
草津白根山にて顔合わせした北岳のサラブレッド。
これ以上心強い仲間は居ないだろう(´▽`*)

別れ際に『共に北岳を登ろう!』という誓いがこんなにも早く叶うとは。
ライダー&マツダ乗りという共通点もあり、
初日から語りすぎて若干睡眠不足になる←

今年はアルプスデビューに向けて経験値・装備を作りこんできたのだ。
俺たちのザックには、たくさんの夢と希望が詰まってる!(=゚ω゚)ノ

はじまりはバスライドから。
北岳は奈良田駐車場から登山するのではなく
ここから標高1500mの広河原登山口までシャトルバスで運んでもらうのだ。

奈良田以外に芦安駐車場もあり距離的にはこちらのほうが近いのだが
なんと数日前の落石により通行止めに・・・
結果奈良田に登山者が集中し朝一のバスに乗り遅れる(;´Д`)

なんとか二本目のバスに乗ることに成功し、8:00頃広河原登山口に到着。
見上げると空にそびえる巨大な岩塊・・・あれが北岳か(;゚д゚)ゴクリ…
今まで見たことないような大きさと迫力。
これから挑むには本格的な山なんだと見せつけられ武者震いする((( ゚Д゚)))

独りじゃ不安な山でも仲間がいれば乗り越えられるさ!
タカさん、よろしく頼むぜ!

野呂川のつり橋を渡り8:30スタート!
サラブレッドの頼もしい背中が『俺についてこい!』と語ってくれていた。



序盤は樹林帯が続くのだが既に標高1500m以上。
周囲には高山植物が点在し花の彩りを楽しみながら登っていける。

30分もしないうちに樹林は開け、目の前に巨大な雪渓が現れる。
雪で覆われた斜面に列をなす登山者達。
『すげぇ・・・なにもかもスケールが違う!(゚∀゚)』
と、ハイテンションになるが
『これ上まで登るのか・・・(‘A`)』
と、先の長さに途方に暮れテンションが元に戻る←

雪渓を半分くらい登った所のトイレで一休み。
振り返るとなにやら山脈が・・・地図を見ると百名山の鳳凰三山であることが解る。
アルプス高峰に登れば周辺は百名山だらけなんだろうな。
早く上に行きたい!(´▽`*)

足元には風に揺れるミヤマハナシノブ。
高山植物の美しさに元気を貰い再出発!(*’ω’*)

雪渓をザクザク登り続けるが
照り付ける太陽が雪に反射し容赦なく水と体力を奪っていく(;´Д`)

そして斜度が結構えぐい( ꒪﹃ ꒪)
踏み跡はしっかりあるけど半歩づつ滑ってなかなか進まず。
くそ、、アイゼン持ってくるべきだった・・・



振り返ると鳳凰三山の全体像が浮かび上がってくる。
左から順に地蔵岳・観音岳・薬師岳の総称。
山脈において目立つ山をなんちゃら三山と
ひとくくりにして呼ぶことは結構あるみたい。

山頂東側の急斜面の岩壁。
北岳バットレスという名がついておりクライマーが集うのだとか。
タカ『あれ登るって言って小屋に荷物おいたまま帰ってこない人いるんだよね・・・』
俺『アルプス((( ゚Д゚)))コワイ』
本格的な山は死と隣り合わせだ。

ようやく雪渓最上部である八本刃のコルに到着。
広河原から1400mを登り標高は2900mに到達。
こんな高い所に来るのは富士山以来・・・その結果
・慣れない重装備で肩と足の筋肉が死亡。
・灼熱の太陽による水分不足で体が死亡。
・高山病発動で頭が死亡。
という満身創痍フルコンボ( ꒪﹃ ꒪)

タカさんも北岳登るのは結構久しぶり&運動不足の影響が祟り
二人して大幅にペースダウン。
この時点で標準コースタイムから30分程度遅れてしまう。

だがそんな疲労はこの絶景で吹き飛んだ\(^o^)/
白根三山を構成する天空の稜線がどこまでも伸びる。
吹き抜けるアルプスの風が燃え尽きた俺たちの体をクールダウンしてくれた。



すぐ正面に見えるのは白根三山まんなかの山となる百名山・間ノ岳(あいのだけ)。
真ん中だと中岳って名前付きがちだがちょっとひねったのは評価できる←何様
北岳に次ぐ日本第三位、標高3180mの高峰だ。
明日の体力に余裕があれば取るぞ!!٩( ‘ω’ )و

奥に見えるのが白根三山南端の山となる二百名山の農鳥岳(のうとりだけ)
残雪期になると斜面に鳥の雪型が現れ、それを見て
農業を始める目安にしたことが名前の由来なんだとか。
・・・白根三山の中では一番まともな命名だなw
今回は登れないがいつか踏破する日は来るだろう。

そして南側には日本のトップ富士山がドーン!/ ^o^\
噴煙のように纏う雲の造形が素晴らしい。
やはり王者はいつどこから見てもカッコいいわ。

景色が最高すぎるのと体力回復に時間を要し
結局ダラダラ30分も過ごす←
山頂取りたかったけど時間と体力を考慮し明日の楽しみとした。

再び荷物を担ぎ歩きだす。
今宵の宿は山頂南の山稜にある北岳山荘。
八本刃のコルからもう見えており歩くたびにゴールが近づくのは精神的に有難かった。



予定より1時間半遅れの16:00に北岳山荘到着。
俺『まじでしんどかった・・ここまで連れてきてくれてありがとう』
タカ『がんばったな!お疲れ!』
山と戦い抜いた漢達は勝利の美酒に酔いしれたのだった(T_T)つ🍻⊂(゚∀゚)

一杯終えた後は小屋で受付を済ませ二人のマイホームを設置!
奥には明日向かう北岳の頂が見える。

いや今日ここで寝るとかマジか・・・なんか俺すげぇことやってない?(゚∀゚)
日帰りで登るのがあたりまえだった山に滞在する。
これでやっと中級者の仲間入りができたんじゃないか??
自分の進歩を感じられてワクワクが止まらなかった!

テントに引きこもって調理していると強烈な高山病が襲い掛かる。
歩いていないとふくらはぎのポンプが駆動しない影響で
血流が弱まり酸素不足となるのだ。
折角作ったのに頭痛と吐き気で食うことができず
タカさんにおすそ分けする羽目に( ꒪﹃ ꒪)

なんとかウイダーインゼリーを流し込み深呼吸で必死に高山病と戦う。
あとはおとなしく睡眠すれば明日には回復するはず・・・
と思いきや夜から荒れ狂った暴風がテント殴りつけ
寝れたもんじゃない\(´༎ຶོρ༎ຶོ`)/ナンダコレ
もう寝るの諦めて寝っ転がったままテント入口から顔を出してみると・・・

『天の川が肉眼で見える!?!?!?🤩』
満天の星で埋め尽くされる漆黒の空。
全身に鳥肌が立ち爆風とか高山病とか全て忘れて魅入ってしまった。

我に返りカメラを引っ張り出し撮った一枚。
山で星見るとこんなにも綺麗になるのか・・・
間違いなく過去最高レベルの星空だった。

この感動を力に変えれば明日の登山もゼッタイ乗り切れる。
高まる興奮と高山病を深呼吸で押さえつけ、マイホームでの初夜を終えた(-_-)zzz

Day.2へ続く…


長丁場の登山になるので今回導入に踏み切ったハイドレーションパック。
これはザックの中に水のタンクを入れそこからホースで水が飲めるというシロモノ。
歩きながら水を飲めるためザックからボトルを出すという手間を省け
体力温存やコースタイム短縮に一役買います。

難点としては
①モノによりますが使い始めに若干ビニール臭がすること。
②ホース内の洗浄が少々手間(専用のメンテキットあり)
③どれだけ消費したかわからず水が唐突に無くなる

特に③が一番恐ろしいのでハイドレーションとは別に
500ml程度のボトルを持つことを強くお勧めします。
サブボトルを持たず何度か水切れ起こしたことありますが
焦りでマジで精神が不安定になるので。

サイズは1.5L、2L、3Lの3種類ですがどれも重量は大差なく
大は小を兼ねるのでなるべく容量の大きいものを選ぶのがお薦めです。

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