島山百選

島山百選3座目:弥山(宮島)〜幻想の終焉〜(14.11.21)

1年前から恒例となっている秋休み遠征。
今年も1週間ほど仕事をサボり旅に出ることにした←
目的は夜明けドライブの広島&島根編だ。
とりあえず広島県内の観光地はサクッと決めたのだが
朝日を拝めそうな展望地がなかなか見つからない。

有名な厳島神社のある宮島の最高峰・弥山(みせん)には
ロープウェイもあって展望良さそうなのだが
早朝運転してないし流石に夜明けは無理だよなぁ・・・
と、あきらめかけたその時降り注ぐ閃き💡

まてよ?・・・山ってことは登山道あるのでは?
てかナイトハイク(夜間登山)すれば山頂で夜明けもみれんじゃね?( ゚д゚)

調べてみるとやはり複数の登山道があることを確認できた。
ただナイトハイクは富士山以来なんだよな。
あそこは人も多いしルートも確立されてるけど弥山は未知数すぎて不安が・・・
いや、今こそ今年ガッツリ登山に費やしたスキルを発揮する時だろう。
数多の山々はチャレンジングスピリットを忘れるなと俺に教えてくれたじゃないか。
逝くしか。。。ねぇよな!( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ
迷いを断ち切り広島での夜明けポイントを弥山山頂に決定した!



実は今回で俺たちの夜明け、そしてRX-8との旅は最終章となる。
『ちょっと夢を終わらせてくる』
と、中二台詞をSNSに投稿し、自宅を出発した。

数日かけて中国地方まで移動。
道中のダムや観光地巡りをしつつたどり着いたのは
わが愛車RX-8の製造元であるマツダ本社。
広島を旅するのであればここは絶対に外せない場所。
長年世話になった相棒に一度は里帰りさせてあげなきゃな。

本社といっても社内とか工場には立ち入れないので
展示施設であるマツダミュージアムを見学。
歴史を作ったマシンたちに挨拶してくるとしよう。



まずはコスモスポーツとご対面。
1967年にRX-8の心臓であるロータリーエンジンを始めて搭載した市販車だ。
このエンジンは開発が難しく多くのメーカーが断念する中、
6年の歳月をかけ唯一実用化に成功したのがマツダ。
こいつがいなければ俺はRX-8と出会うことはなかった。
生まれてきてくれてありがとう(-人-)

続いて787B。1991年にル・マン24時間という歴史のある耐久レースで
日本車初優勝という快挙を成し遂げた伝説のマシン。
しっかりとメンテされ続け未だ走る状態で保管されている。


これが全開走行時の映像。
4つのローターが発するエキゾーストノートは
『天使の絶叫』と称される快音を奏でるのだ(;´Д`)=3
実はこの車には遠い昔からの縁があってね・・・

幼少期に近所のマツダディーラーに展示されていたことがあるのだ。
ル・マンを制した翌年の凱旋帰国的な感じで各地を回っていたのだろう。
そのカッコよさとオーラは童心に深く突き刺さり
大人になってもしっかり記憶に残っていた。

あれから22年。
同じエンジンを搭載した車に乗り
故郷で再会を果たすことができるとはな。
とてつもない運命を感じるぜ(´;ω;`)

最初のロータリー・コスモスポーツとの出会い。
最速のロータリー・787Bとの再会。
最新のロータリー・RX-8との想い出はこれで満たされた。

その後日没まで県内の観光地を色々巡り、
広島最後の舞台である宮島へと向かった。



宮島行きフェリー乗り場で待機。
やっぱ船乗せる前はワクワクするなぁ( ゜∀ ゚)

最終便ということもあり船内独り占め状態。
だが船旅の余韻に浸る間もなくわずか10分で宮島に到着(‘A`)
この距離なら橋でもいいんじゃ・・・

上陸してまず目に入ったのはライトアップされた厳島神社の大鳥居。
カッコよすぎやろ( ꒪﹃ ꒪)
これぞ宮島という観光名所だ。

灯篭の光が幻想的な空間を作り出す。
夜の神社って厳かさ強調されて妙に惹かれるんだよな・・・
俺のレンズが火を吹くぜ!( ゚д゚)つ📸🔥
創作意欲が掻き立てられこのまま徹夜で撮り続け・・・
たい欲望を抑え込み、神社の駐車場で大人しく就寝した←



翌朝5:00起床。
さぁ、ナイトハイクへ出発!

ロープウェイまではあと一息なんだろうが俺にとってはここからが始まりだ・・・
登山道は紅葉谷ルートを選択。
富士山とは違い登山者は誰一人としていない。
谷筋なこともあり薄明時間となっても周囲は真っ暗。
ヘッドライトの明かりだけを頼りに
闇の樹林をビクビクしながら突き進んだ(((°Д°)))

歩き続けて1時間半。
谷筋を抜け山頂への急登にさしかかると突然背後に海が!
不安から解放され太陽のありがたさを知る(´;ω;`)

急登を終えると山頂直下の弥山本堂の広場へ。
周囲には神社らしい建物が立ち並び一気に観光地感が出る。
不安はさらに解消され人造物のありがたさを知る←
このまま一気に山頂取ったるぜ!

山頂に近づくにつれ巨石が多くなり筑波山の胎内くぐりのような場所も。
ロープウェイから繋がっている道なのもあり歩きやすい遊歩道が続く。



6:40に山頂到着!
ほぼコースタイム通り。
ほぼ海抜0mからキッチリ標高分稼いだぜ!( ´Д`)b

近くにある展望台から山頂を見下ろす。
巨石のゴロゴロする迫力のある頂だ。

展望台から見えた一番高そうな岩によじ登り本当の山頂へ。
夜明けの瞬間までこの極上の時を楽しむとしよう(。-`ω-)

きたぁああああ!!( ゜∀ ゚)

6:50。
江田島の向こうから静かに一日の始まりを告げる陽が昇り始めた。
『へへっ、、この景色独り占めかよ・・・最高の優越感だ!!\(^o^)/』

これぞ俺が思い描いた理想的な夜明け。
闇の中歩き続けた頑張りが報われた(´;ω;`)
夜明けドライブ広島編【俺たちの夜明け~SPIRIT-R】大成功!



広島湾を照らす太陽の美しさに言葉が出ない(*´ω`*)
シャッターを押す指にも力が入る!!
しかしここでカメラのセンサーに付着したゴミが気になりはじめる。
折角最高の夜明けなんだし写真のクヲリティは高めなければ。
レンズを外しクリーニングスティックでの除去を試みる。

『うーーん、なかなかとれねーな、もっとスティック強く押し付けパキッ』
・・・( ゚д゚)?

あああああああああああ!!!!(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

紅い衝撃( ꒪﹃ ꒪)
スティックを強く押し付けすぎた結果、
センサーをたたき割るという大失態を犯してしまう。
写真は御覧の有様\(^o^)/オワタ

なぜ、、、なぜこんな夜明けの大事な瞬間に。。。
俺のバカァアアアァァァ!!(´;ω;`)



仕方なくスマホに切り替えて撮影続行。
こんな時に限ってなんで紅葉クソ綺麗なんですかね?(♯゜д゚)

なんでこんなにシカさん可愛いんですかね?(♯゜д゚)
取れ高がありすぎて切なくなる←
野生のようだけど全然警戒してない。
奈良公園のように人間とうまく共生できている様子だ。

これ以上居ると虚しさが増してくるので
来た道を一気に戻り下山した(‘A`)

9:15頃下山し相棒の元へ。
もうこれはこれでインパクトのある絵と思って割り切るしかないな・・・
なに?絵面的にも”割り切れ”てるって?
やかましいわ!(´;ω;`)

再び厳島神社の境内を回り最後にお守りを購入。
無事故で無事に帰れますように(-人-)
そしてカメラ壊しませんように!!(T人T)
こうして一波乱あった宮島でのミッションを終える。
フェリーで県内へと戻り一目散にとある場所へと向かった。



その場所とはヤマダ電機テックランド佐伯店!
ニューカメラ購入!/ ^o^\

まだ旅は続くってのにカメラがないなんて耐えられなかったんだよ・・・
本体だけでよかったんだけどレンズキットしか売ってないおかげで
想定外の15万円が飛んでった( ꒪﹃ ꒪)

愛機NEX-7との別れは突然に。
旅の最後まで持ってほしかったが自分のミスだし仕方ないorz
愛するものは後悔ないように接しなければいけないね。

そしてこれからよろしく、α6000。

広島を後にし、ついに夜明け最後の地・島根県に突入。
出雲大社に立ち寄り祈りを捧げる。

『無事に旅を終えれますように。
そしていつまでも夢を追い続けられますように( -人-)』

その後は県内観光に時間を費やし、
日没と共に約束の地へと向かった。

夜明け最後の地・美保埼灯台にピットイン。
満点の星空が俺たちのゴールを称えてくれた。

ここでふと思い立ち今まで一緒に夜明けを見てくれた友人らに連絡。
これで最後ということを伝えると次々と参戦表明をしてくれて
明日の夜明けは全員一緒に見てくれることになった!
おまいらありがとう(´;ω;`)

あとは天気が味方してくれるかどうか。
さぁ行こう。起きても覚めぬ、夢の中へ。



運命の朝。雲は多いもの灯台の向こうには朝日の存在を感じる。
頼む頼む・・・一生のお願いだ!
最後くらい快晴で飾らさせてくれ!(≻人≺)
奇跡を信じて拝み続けた瞬間だった。

来た・・・( ゚д゚)
祈りは通じ雲の中から追いかけ続けた太陽が姿を現した。

ここで友人からも夜明けの写真が次々と届く。
東京x2、神奈川x2、愛知、兵庫、香川、北海道。
寝起きで自宅から撮ったもの、旅先から添えてくれたもの、
愛車も交えてくれたものと個性豊かな写真達。

最高のカタチで夢達成の瞬間を共有できたことに胸が熱くなった。
これが、俺の積み上げてきたもの。
おまいら本当にありがとう(´;ω;`)
離れていても、9人の心は一つ。
それが、俺たちの夜明け。

夜明けを喜んだのもつかの間、
太陽は天使の階段を残して雲の中へと消えてしまう。
本当に奇跡の瞬間だったんだな・・・
あの太陽の輝きは一生忘れることはないだろう。
RX-8と共に紡いだ究極の幻想。
夜明けドライブ島根編【俺たちの夜明け~FINAL FANTASY Ⅷ~】は大成功!

よーし、全部終わった!
帰りますかぁ!!(´∀`)ノ

すがすがしい気持ちで灯台を後にする。
旅の余韻に浸りつつダム巡りをして家路についた。

翌日の21:00に自宅到着。
総走行距離2493㎞。
俺の夢・完結。



後日ガソスタに向かい長旅で汚れた相棒を磨き上げる。
奮発して一番高級なトリプルポリマーコーティング施工。
これくらいは世話になった礼儀として当然だよな。
愛車との想い出を振り返りながら丁寧に洗っていく。

『ホイール縁石ぶつけてサスペンションリンク曲げたなぁ・・・( ´Д`)』
『バック時ポールにぶつけてリヤバンパー凹んだなぁ・・・(‘A`)』
『飛び出した鹿のケツに刺さってフロントバンパー割れたなぁ←』

・・・辛い思い出しかでてこねぇww
まぁボディについた無数の傷は一心同体の証!(。-`ω-)b
儀式を終え再びエンジンを始動。
さぁ、最後のひとっ走りといこうぜ。

そのまま友人宅へと向かい大金と鍵を交換。
相棒は数か月前から彼に売ることで話をつけていたのだ。
俺の夢を運んでくれた8は、彼の夢を乗せ第二の人生を走り出すだろう。

総走行距離は91919km
中古で1.7万キロの時買ったから約7.5万キロ。地球1.5周も走ったんだなぁ。
人生を一緒に過ごしてくれてありがとう(-人-)
これで本当にお別れだけど寂しくないぜ。なぜなら・・・

共に駆け抜けたマツダスピリットは、ずっとこの手にあるのだから。

時は遡ること2007年6月16日。
同期の車納車記念に東京湾まで徹夜ドライブ。
偶然見つけた海に開けた名もなき堤防。

『太陽を待たないか?(  ゚∀ ゚)』

同期からナイスな提案。
待つこと数分。海に光が満ち太陽が姿を見せたその瞬間・・・
閉ざした心の割れる音がした。
俺の魂に火がついた。
『俺が探してたのはこれだ・・・全都道府県で、夜明けを見るぞ!( ゚д゚)』

夢を見つけた22歳の初夏。
帰ってからコンデジを買い、年末には相棒となるRX-8を買い、
2008年から旅が本格的に幕を開けたのだった。

徹夜で走った関東。
トラブルの多かった中部。
文化の違いを感じた近畿。
空と大地の広さを感じた東北。
自然のでかさを感じた北陸。
山と海岸の曲線美連なる四国。
憧れの大地、北海道。
己の限界を打ち破った九州。
特異な風景・情景残る中国。

そして2014年11月24日。
島根県・美保関灯台を最後に47都道府県の完全制覇達成!
RX-8購入時の目的、そして20代の夢を果たすことができた。
ここ数年は一人で走ることが多くなってしまったけど
太陽を通して一緒に見るというスタイルは貫けた。
同志達、俺のワガママに付き合ってくれてありがとう。

長いこと旅をして得たものは撮影技術、長距離運転力、
地理勘、計画力といろいろあるが
一番大きいのは未知への探求心に気づけたことかな。

この先に何がある?どんな景色が見える?
好奇心を原動力に変えどんな状況でも前に進むことができた。
この先の人生も何が起ころうと切り拓いていける。
沢山の自信と確信をくれたRX-8、本当にありがとう!

旅はあくまで47都道府県制覇に区切りがついただけなので
次は番外編として島巡り夜明けを始めようと思う。
三原山で島の楽しさと美しさに触れてから密かに温めていた夢。
今挑戦中である百名山で踏破するであろう利尻島や屋久島。
隠岐諸島や小豆島の未踏破のダムも俺を呼んでいる。
どうせ行くならしっかり観光して、
夜明けも目に焼き付けないと勿体ないもんな!
まだ見ぬ世界がある限り、俺の旅と夢に終わりはない。

しかし島山百選のブログを書いていたつもりがだいぶ広がってしまったわ(笑)
島山の魅力に気づくのは、また少し先の話。
ひとまず夢を追い続けた漢のストーリー、
そして2014年最後の登山記を、ここで終えようと思う。



ルートレビュー

難易度:E
よく整備された登山道で危険個所なし。
ナイトハイクでもヘッドライトで問題なく歩くことができます。

体力度:D
標高535m 標高差533m 平均斜度10.2°
登り1:30(3km) 下り1:20(3.6km)
海から登るので山の標高分キッチリ登らされ勾配はきつめ。
しっかりとした登山が楽しめます。

展望:D
山頂のみ360度の展望あり。
広島湾に浮かぶ島々を一望できます。

総評:C
登山もさることながらロープウェイも併設されており
誰でも気軽に山頂に立つことができます。
運が良ければ野生の鹿にも出会うことができ
厳島神社を含めた観光地として完成度された島です。

締めの一言
これが、俺の物語だ!

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