百名山

百名山7座目:両神山~二つの神の祝福~(13.08.31)

自分の意思で山に向かうと決めたからには最低月一回程度は登ろうと考えていた。
形から入るために本格的な登山靴も購入。
履き慣らしがてらどこかの山に行かなくては。

近場の山を調べていると両神山に目が留まる。標高1723m、奥秩父山塊北部の山だ。
同期がよく登っているらしく名前は聞いていたが山のイメージは湧かなかった。
これは自らの目で確かめねばなるまい。
夏の最後の一仕事をキメるべく、前日に気合を入れて布団に潜り込んだ。



気合は見事に空回りし盛大に寝坊←
飛び起きて秩父へと急いだが登山口についたのは11時・・・
なんとも締まらないスタートとなる。

いくつか登山道はあるが選んだのは
一番メジャーな両神山荘を起点とする日向大谷コース。
なぜなら山荘に売ってるバッジを買わねばならんからな。
しかしこれからバッジ買う場所を考慮しないといけないということは
コースが制限されてしまう恐れがあるな・・・バッジ集めも一長一短だ。

山荘には看板犬が屍のように転がっていた。

これは塞ぎたくなる触りたくなるいい鼻( ゚∀゜)
・・・まぁ起こすのはやめておこう。山荘でバッジを購入しいざ入山!

こいつが今回新調した登山靴ミレー・ヘヴンピーク!
履き心地は固く重い。今までのスニーカーのような登山靴とは明らかに違う。
どんなパフォーマンスを見せてくれる?

暫く進むと鎖場がある。
そんなに大層なものではなく無くても登れるレベル。
岩場の移動時に早速靴のグリップ力に違いを感じる。
ソールが固く岩からの入力を受けても曲がらないので
不安定な場所でも臆することなく次の一歩を踏み出せる!

ふと足元を見るとミヤマクワガタ発見。
『深山』という名前通り山奥の標高の高い場所や東北や北海道でよく出会える奴ら。
このことから両神山も寒冷な山であることが分かる。

七滝沢と薄川合流ポイントへ到着。静かで癒される空間。
ここからは薄川沿いにゆるい登山道をひたすら登っていく。



沢を登りきった先には清滝小屋。
もともと有人小屋だったようでトイレもあり中も広くて十分休憩できる。
ベンチや東屋も用意されており一息入れるには丁度いい場所だ。

だが寝坊した俺にはそんな余裕は残されていない!( ゚Д゚)
日のあるうちに往復できるか微妙な状況なので先を急ぐ。
小屋を過ぎてから急に道の勾配が増え鎖場がちょくちょく出てくるように。
長く歩いてきた足に最後のダメージを与えるようないやらしい登山道構成。
やっぱり休憩すべきだったかな←

心臓破りの急登をクリアした先には両神神社本社の鳥居が見えてくる。
よし・・・やっと休憩できる・・・

怖い顔の狛犬が威圧してきて休憩できない(((゚Д゚;)))
後で調べるとこれは犬ではなく狼らしい。
狼を神の使いとする三峰神社の影響があるそうだ。

先に進むと樹林帯は霧に包まれ山深い雰囲気に。
ここまで景色らしい景色はなく未だに山容がつかめないでいる。

あと少しで山頂と思わしき場所で鎖場。
結構しっかり登るやつ。ここも登山靴のグリップで一気に登りきる!



鎖場を乗り越えた先は案の定山頂!いきなり景色も開ける。
雲があって遠望は効かないものの
太陽は感じられて晴れ間もありなかなか幻想的な雰囲気。

山頂には登山者ではなく作業員らしき人達が休憩していた。

暫くすると全員で登ってきた登山道側に行ってしまう。
残された荷物が散乱する。なにか作業をしてるんだろうか。

とりあえず俺は休憩しよう。
ほぼノンストップだったし靴も脱ぎ捨て裸足でリラックス。
なかなか馴染んでくれず若干靴ずれしたけどまぁ硬い靴だし最初はそんなもんかな。
ソールも頑丈だし交換もできるので末永く使える相棒になりそうだ。
靴と景色を交互に眺めながら山飯を喰らった←

下山を開始するとすぐ先に先ほどの作業員の方々。
なんと登りでお世話になった鎖を新品に交換中だった。これはなかなか見れない光景。
こういった整備してくれる人たちおかげで山を登れているんだ・・・あなた達が神か。
すれ違い様に感謝とねぎらいの言葉を伝え、山頂を後にした。



樹林帯に入ろうかという所で晴れてくる登山ではよくあるやつ。
今度は寝坊せずもう一度来いって両神山が囁いているのだ。

緑の尾根が続く展望地。あっちからも登れるんだろうか・・・
いまいち景色は見えなかったけど山深い雰囲気はしっかり味わえた。
最後の景色を瞳に焼き付け、樹林帯へと舞い戻った。

両神神社へと戻ってくる。
この怖可愛い独特の雰囲気は妙に味があるな。またいつか会いに来よう!

急登を駆け下り膝にきたので清滝小屋で小休止。
この時点で17時過ぎ・・・ここから登山口まで2時間弱だからギリ日没には間に合うか?

間に合わなかった(;´Д`)
下山時刻は19時。富士山以来久々にヘッドライト使ったわ。
出発遅れて一時はどうなるかと思ったけどなんとか無事下山。
段々ソロ登山への耐性もついてきたし不測の事態でも対応できるようになったし
また少し成長を感じられた山行になった。

同期に下山報告したら飯を用意してくれると嬉しい報告・・・おまえも神か←
秩父のワインディングをウィニングランで流し同期宅へピットイン。
二人の神の祝福に支えられて、夏の最後の一仕事を終えた。

ルートレビュー

難易度:D
鎖場は何か所かあるものの補助的に使う程度です。
山頂付近のた使う必要が出てくるものの短いため難しくはありません。

体力度:C
標高1723m 標高差1051m 平均斜度13.5°
登り3:25(4.5km) 下り2:35(4.5km)
平坦気味の樹林帯を長々と歩き最後に立ちはだかる急登で
残ったスタミナを一気に持っていく。
足がそれなりにできていないと心身が削られる登山道構成です。

展望:D
景色は山頂のみ。晴れていれば富士山や武甲山が見えます。
両神神社にある狼のような狛犬も見どころの一つ。

総評:D
沢のせせらぎ・山深い森林浴・荒々しい岩場が同時に楽しめる山。
難易度・体力度共に初心者のステップアップには丁度いい山と言えるでしょう。

締めの一言
ヘヴンピーク、末永くよろしく!



ここでヘヴンピークを紹介したかったものの同モデルどころか
登山靴自体の生産から撤退してしまったミレー。
耐久性はかなり高く一度馴染むとフィット感がこの上なく良かったため
過去一長く履いた靴です。現在履けないのが残念ではありますが
残ったモデルを入手できたり今履いている方は是非末永く使ってあげてください。

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