百名山

百名山38座目:雌阿寒岳~規則と不規則の調和~(14.08.13)

道の駅を出発し次に目指したのは阿寒岳!
マリモで有名な阿寒湖の近くにある火山群の総称。
湖の西に雌阿寒岳、東に雄阿寒岳とあり百名山の登頂対象とされているのは
最高標高である1499mの雌阿寒岳のためこちらに狙いを定めた。

昨日小林氏と再会したばかりだが今日はもう一つ楽しみな再会があった。
『一緒に北海道の山を登ろう!』と伊吹山で誓ったタクヤ氏が宣言通り来道中。
自分とは逆回りで道東方面の山を順に攻めている最中だったのだ。
旅程を聞くと丁度この日に阿寒岳でカチ合えそうなことが分かったので
あの時の約束を果たすべく登山口へと急いだ。



山の西側にあるオンネトーという湖の登山口にピットイン。
伊吹山からわずか2週間ぶりの再会を果たす。
今回は彼の同僚であるヒロシ氏と一緒に北海道を巡りをしているそう。
『どうも、変態です』と挨拶を済ませる←

登山口より7:30スタート。
しばらく樹林帯続きで景色は全くなし。

撮れ高もないので雑談を交えつつお互いにこれから向かう山の情報交換。
羅臼岳の残雪状況を聞いたり斜里岳の滝に
オークリーのサングラスを落としたなどの残念エピソードで盛り上がる←

唯一の撮れ高シマリスさん。
北海道だし折角ならエゾリスが見たかったな・・・

7合目付近で突然景色が開け巨大な山体が視界に飛び込んでくる。
俺『おー!あれが阿寒岳ね!(゚∀゚)』
タクヤ『あれはちゃう、阿寒富士や!きつそうやし今回はパスやな』
ヒロシ『確かに登山道の斜度えぐいな、やめとくか』
俺『えっ、ノボリタカッタ(;´・ω・)』
まぁ今回はソロじゃないし我儘は抑えておこう。



稜線から阿寒富士を見る。
見れば見るほど登りたくなる形状だな・・・
いつかソロで来た時でもリベンジしますかね(;^ω^)
諦めて進む先にある火口を覗き込んでみると・・・

Σ( ゚Д゚)!?
火口の底にはこじんまりとした火口湖・青沼があった。
まるで人工物のように綺麗な円。
どう見ても手掘り温泉やん・・・まぁ浸かったら死ぬな←

カメラを引くと火口と共に雌阿寒山頂の岩塊が構図に入る。
規則と不規則の絶妙なバランスが不思議な世界を創り出しているな・・・

次は青沼と阿寒富士を構図に収める。
円と円錐のコラボレーション・・・これが天然モノなんて信じられん。

山頂まであとわずか。
このあたりから周囲に風を遮るものが無くなって
極寒爆風が吹き付けてきたので全員防寒具着用🥶
まったく・・・北海道の山は落ち着いて登らせてくれねーな!(;´Д`)



登山口から2時間の9:30に登頂!
山頂標識は経年劣化で三分割されていた。
それならば・・・

1人1個ずつ持とう!
協力感の出る最高の記念写真が完成した( ・`д・´)人(▼_▼)人(´ー`)

山頂から北東方面には穴だらけの火山台地の向こうに
阿寒湖と雄阿寒岳まで見通せる絶景が広がる!/ ^o^\

山頂から南方面は火口・青沼。阿寒富士が一直線に並ぶ
火山って噴火活動で急激に形成されて歪な形になりがちだけど
その中で生まれた奇跡の美に感動しっぱなしだ(T_T)



黙々と景色を撮っている間にはしゃぐ二人。
背中で語る写真を撮るのがマイブームらしい←

素晴らしい景色を共有した野郎共。
ゆっくり山頂の儀式を行いたかったがこの爆風の中では
調理ツールを広げた瞬間火口に吸い込まれてしまう(;´Д`)
諦めて足早に下山を開始した。

下山中にタクヤから提案。
タクヤ『もう景色ないし下山は皆で競争せえへん?』
ヒロシ『受けて立とうじゃん(・`д・´)و』
俺『俺の本気みせてやんよ( ゚Д゚)و』
闘争心に火が付いた野郎共は
ヒロシ先頭、俺二番手、タクヤ三番手にして7合目からスタートを切った!

最初は全員安定したハイペースで走り続けるが
次第にタクヤには後ろに張り付かれヒロシにはジリジリ差をつけられる。
『馬鹿な・・俺が一番遅い・・だと!?(;゚д゚)』
そして樹林のストレート平坦区間に入った所でタクヤに一瞬でパスされ
最後はヒロシvsタクヤの壮絶なデッドヒート!!
ε=(;´Д`) ε=======┌(  °д°)┘┌(  °д°)┘

樹林の奥に消えた二人の決着すら見ることは叶わなかった。
心を折られた俺は無様に最下位となってしまったorz

俺『(*´Д`)ハァハァ・・・二人ともめちゃ早いじゃん。。。
タクヤは分かるけどヒロシは何かスポーツ経験者だったり?』
ヒロシ『いや、なにも・・・』
俺『まじかよ才能かよトレランやれよ神速の下山家って呼ぶわ(;´Д`)』
ヒロシ『ダサw』
タクヤ『鍛え方が足りんな』
俺『(‘A`)』
いろんな意味でボコボコにされる←
まぁコースタイム半分以下の1時間で降りれたのは
ちょっと自信になったしいいか。



巻いた時間はオンネトー湖畔で休息といこう(´▽`*)

闘いが終わった後はノーサイド!
山頂で食べれなかった山飯を湖畔キャンプでのんびりと楽しんだ(*´ω`)

最後は登山口から阿寒湖畔に移動。
ちょっと奮発して1500円の日帰り温泉に入り
レースの疲れを取って一日を終えた♨

俺『今日は一緒に登ってくれてありがとう。次は秋のアルプスだな!』
タクヤ『おけ、計画してまた連絡するわ!』

俺は東へ、二人は西へ。
再会の日を夢見てそれぞれの明日へと突き進む。
歩き出した湖畔の風は少し涼しく、早くも秋の気配を感じた。

ルートレビュー

難易度:D
よく整備された一般的な登山道です。
火口縁もしっかりロープが張られているため
危険個所はありません。

体力度:D
標高1499m 標高差857m 平均斜度12.4°
登り3:20(4km) 下り2:20(4km)
斜度はきつめですが距離は短いため
初心者レベルの山です。

展望:D
7合目の手前あたりから森林限界を迎え眺望が広がります。
登山中は端正な阿寒富士と青沼が楽しめ、
山頂からは荒々しい火山台地、阿寒湖、雄阿寒岳の絶景が広がります。

総評:B
登りやすさと山頂付近の静動調和した景色が魅力の山。
余裕があれば雄阿寒岳まで足を延ばすことで
阿寒岳の全てを知ることができるでしょう。

締めの一言
不規則の中にある規則・・・それは神の悪戯心か?

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