百名山

百名山39座目:斜里岳~道東の登竜門~(14.08.14)

旅は続くよ北海道٩( ‘ω’ )و
道東に来てからどうしても払拭したい去年の心残りがあった。
この日挑む斜里岳はなんとなく簡単そうな山だったので
思い切って午前中は観光に割り当てることにしたのだ。

去年というのは2013年の夏。
この年は人生二度目の北海道で
ライダーの聖地と言われるこの地を弟と二人でバイクで駆け巡ったのだ。
風雨に耐えながら二人でたどり着いた日本最北端・宗谷岬。
このときの感動と達成感は言葉では言い表せない(´;ω;`)

前半は割といい景色を拝めたんだけど道東に入ってからは悪天候の連続。
この旅での一番の目的であった開陽台にて地平線から昇る夜明けを
見るつもりが朝からドン曇りで何も見えずという大失敗を味わっていた。

というわけで今年はリベンジを果たすべく
阿寒湖から100㎞西へ移動し再び開陽台にて一夜を過ごしたのだ。

目覚めた朝に絶望。うそ・・・だろ?(;゚д゚)
まさかの去年と全く同じ状況。
道東は俺に試練を与え続けるのか(´;ω;`)

放心状態で頭を抱えていると
偶然にも自分が乗っているのと同型同色のバイクが駐車場に入ってきた。
それと同時に雲が薄くなり青空の気配を感じ取る。
『ZZR1400、お前が希望を運んでくれたのか・・・?(;゚д゚)』
可能性を信じて展望台へと駆け上がる。

そして夜明けの刻。
地平線から昇る太陽の熱が周囲の雲を蒸散させ壮大な一日の幕が明けた。
コレガミタカッタンダヨォォォォオ!!
リベンジは大成功!!\(´༎ຶོρ༎ຶོ`)/

でも、弟が居ないのは少し残念だな・・・と思ったその時。
『ピュイイイイイイイ!!』
効き馴染みのある吸気音が駐車場に響き渡る。
こ、この音はまさか!?

デイトナ675スペシャルエディションキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
まさかまさかの弟と同型同色のバイクまで駐車場に降臨。
結構レアなバイクなのにこんな奇跡あるか!?

夜明け成功の上に俺たちのバイクまで揃うという完全に去年の上位互換状態。
弟本人が居ないのは残念ではあるのだけど
存在を感じられるマシンが居てくれたことは非常に有難い。
一連の写真を弟に送りリベンジ成功を伝え開陽台を後にした(´ー`)b



続いて摩周湖のリベンジへ向かう。
とても霧が出やすい場所だそうで去年行った第三展望からの景色はこのザマw
シャドーダイブする弟を撮影してさっさと撤退したのだ←

今年は裏摩周展望台から攻めてみる。
晴れとはいかないものの摩周ブルーの湖面と摩周岳の眺望はしっかり堪能。
こちらもリベンジ成功!

最後は去年時間の都合で行けなかった神の子池へリベンジ。
森に囲まれた神秘的な空間。
そしてエメラルドブルーの凄まじい透明度の水に息を呑む(゜o゜)

よく見るとオショロコマという魚が泳いでいる。
山は心が昂るけど水は眺めているだけで心が落ち着く・・・
旅する時は交互に見るのが精神的にいいかもしれないな(´ー`)
これで去年のリベンジは全て達成。
さぁ、山へ向かおう!٩( ‘ω’ )و



今回挑むのは知床半島の根本にある
鋭い山容をした1547mの火山・斜里岳(しゃりだけ)。
登山口である清岳荘駐車場に11:30ピットイン。
まずは山小屋でバッジを調達。

俺『ちわーす、バッジください』
管『早いですね、もう降りてきたんですか?』
俺『いえ、これからっすよ』
管『これから!?往復6時間以上かかるよ?絶対やめたほうがいいよ?』
俺『えっ、まじすか(゜o゜)・・・ちょっと考えます。』

標高と距離的に勝手に簡単な山と思い込んでいたのだが
コースタイム見ると確かに往復7:20と書いてある。
今から登ったら確実に日没だよ。
・・・午前観光してる場合じゃなかったな(;´Д`)

しかしここで引いたら百名山ハンターの名が廃る。
ようは急げばいいんだろ?
ザックからコッヘル&バーナーを投げ捨て軽量化。
昨日阿寒湖の売店で貰ったアミノバイタルでドーピング。
そして阿寒岳でトレランに負けた悔しさを脚力に変えて・・・
俺様の本気、見せてやるよ( ゚Д゚)←

登山道はすぐ沢と合流し、
細かい渡渉を何度も繰り返すテクニカルな道となる。
だが俺はこういうバランスを要求されるコースは大得意だ。
華麗なストック捌きでとび石を渡り軽やかにクリア。
区間タイム1:20のところをわずか30分で抜けきり下二股という分岐に到着。
ここは
・旧道:登り用の沢沿いを歩くリバーステージ。
・新道:下り用の稜線を歩くスカイステージ。
となっているので旧道を使い沢を遡上し続ける。

美しい清流が次々と目の前を通り過ぎる。
このルートには滝が7つありそれぞれに
水蓮→羽衣→万丈→見晴→七重→竜神→霊華という名前がついている。
さながら道東の登竜門と行ったところか・・・
最速で全てを登り切り龍に進化してやる!( ゚Д゚)و

滝のサイズと斜度がどんどん大きくなる。
沢登りではなく脇に切ってある登山道を歩けるのがまだ救いだな(;´・ω・)

緩やかだけど長い滝。
水がいつでも補給できるのはありがたいな。
余りそうな水を捨て更なるスピードアップを図る。

滝の上には雲が迫る・・・今回も景色ダメそうだなぁ(;´Д`)
道東の試練はまだ終わらないようだ。

そしての最後の滝と対面。
オイオイオイ、、、登山道滝のほぼ真横じゃねぇか((( ゚Д゚)))
もし滑ったら下まで流されるし流石にここは急げない。
水しぶきを食らいながら濡れた足場を慎重に選択してゆっくりと登る。

下りで使ったら相当危険だし新道ができた理由を理解。
そしてタクヤのサングラスが流された理由も理解←



緊張感のあるリバーステージをクリアし
上二股で新道との合流地点に到着。
この時点でまだ1:45とかなりいいペースで登れている。
あとは山頂を目指すだけだ!

道中には高山植物が姿を見せ始める。
掌のようなミヤマダイモンジソウ。

有毒植物として有名なセイヨウトリカブト(゜o゜)

キバナコスモス?
などなどの可憐な花達が沢筋を彩ってくれた(*^^)v

そしてようやく稜線へ・・・が、周囲は濃霧(´༎ຶོρ༎ຶོ`)ウボァー



13:50登頂(;´Д`)
山頂取ることだけ考えて我武者羅に登った結果登りのタイムは2:20。
標準コースタイム4:20なんで2時間巻きに成功。
『どうだ!本気出せばこんなもんよ!』
と誰もない山頂で吼える←

つーかふざけんじゃねぇよ
どうしてこう毎回毎回天気わりぃんだよ( ゜ ゜)
記念撮影に恨みを込めてみる←

最後は斜里岳神社にお参り。
日没に間に合わせて安全に下山させてください!(-人-)
この後軽く食事休憩を取り14:25に下山開始!

下山は上二股から新道を選択しハイマツ帯の稜線を歩く
しかしのあたりからついに雨の洗礼を受ける(´;ω;`)

どうせこの天気だしもう写真を撮る必要はない。
開き直ってカメラをザックへ収納。
あとは下山最速伝説作ってやろうじゃねぇか。

滝を登り切った俺は龍と化したのだ🐉
逆鱗に触れられ荒れ狂うかのごとく
沢を縦横無尽に飛び回り一心不乱にゴールを目指したε=┌(  °д°)┘

下山タイム1:50の16:15に清岳荘駐車場でゴールを切る。
標準コースタイム3:00の約1/3を削ったことになる。
全然日没には間に合ったぞ。
自分の足を信じ切った俺の勝利だ!ᕦ(ò_óˇ)ᕤ

まぁでも全然景色なかったしやっつけ登山になっちゃったなぁ。
午前中に登っていたらまだ景色見えていた可能性もあるし反省点だらけ。

しかし今日は去年の夜明けリベンジには成功。
ならば次回来た時は斜里岳のリベンジをしよう!
また来る理由ができたのは良いことさ(´▽`*)b

出発はあんなにピカピカだった相棒は長距離を走りもうドロドロ。
あともう少し・・・頑張ってくれよ。

ルートレビュー

難易度:C
序盤は飛び石での沢の渡渉、
そして旧道は滝の傍を登るルートとなるため
バランス感覚が要求されます。
また降雨後は増水して難易度が更に高まりますので
昇り降りともに新道を使うことが望ましいです。

体力度:D
標高1547m 標高差861m 平均斜度11.8°
登り4:20(4.2km) 下り3:00(5km)
渡渉で思うようにスピードが出せないため
距離の割には時間のかかるルート設定となっています。

展望:D
景色は見えませんでしたが
旧道はずっと沢筋なため眺望が効くのは
おそらく稜線に出た後からとなります。

総評:C
2つあるルートにより
天気が悪い場合は沢登りを楽しむ旧道。
天気が良い場合は景色の良い新道。
と、難易度と天候に合わせた柔軟な選択肢を取れるのがいい所です。

締めの一言
心残りがあるからこそ、旅は終わらない。

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