三百名山

三百名山25座目:南木曽岳~さらば中央アルプス~(20.06.27)

太郎山浅草岳を登った次の週に関東甲信越地方は梅雨入りとなる。
せっかく緊急事態宣言開けて登りまくろうと意気込んでいるこんな時に・・・(‘A`)
諦めきれずに予報を睨みつけながら行けそうな山を探ると
中央アルプス方面がワンチャンありそうだったので
三百名山の南木曽岳(なぎそだけ)に狙いを定める。

南木曽岳はその名の通り木曽山脈(中央アルプス)の南西部にある1679mの山。
山脈の主稜線から少し外れた場所にあるため
おそらく中央アルプスを構成する山々の全てが見渡せるはず・・?
最悪雨降ったら道の駅で蕎麦でも食うドライブにしよう( ´_ゝ`)
梅雨の合間を縫いダメ元で家を出ることにした。



7:00頃に南側の蘭(あららぎ)登山口を出発。
思いのほか駐車場は埋まっておりマイナーな山ながらも
なまじ三百名山のブランドがあるだけ登山者は多い様子。

林道を暫く進むとゲートと分岐路。
ここから右の登山道へと進む。

もうちょっと進むと砂防ダムの向こう側に目指す頂が見えた。
あぁ・・・天気、微妙やな(焦)
せめて周辺の山並みくらいは見せてくれ!(-人-)

7:40頃分岐にぶつかる。
これは左右どちらからも山頂へ至る道となっているため
左登り、右下りの時計回り周回路をとって山頂を目指すことにした。

曇っていることも相まって
怪しげな雰囲気を放つ樹海を横目に一気に標高をあげてゆく。



登り始めて中盤にさしかかろうかという所でさらなる分岐が発生。
ロープがかかっている岩峰とそれを迂回する木道。
地図に分岐はないのでおそらくこの先で合流している様子。
そんなの漢なら当然・・・!


岩峰!に行こうとしたけど
なんか妙に惹かれて木道デッキを通過←
俺らしくない選択をしてしまった( ´Д`)

このあたりから麓の南木曽町が木々の間から見え始める。

ここから登山道は急登となり一気に標高を上げていく。

標高1500m付近から少しづつ樹林が薄くなりはじめ
カブト岩という奇岩を眺められるようになる。
うーん、あんまりカブト感はないけどな・・・



カブト岩のさらに上に岩塊があり眺望を期待するも
樹林は消え切らない。
まぁ山頂に期待すっかと歩き続けた次の瞬間・・・

Σ( ゚д゚)!?
突然右側に山頂標石が現れた。
は?ここ?地図だともうちょい先じゃね?

後続の登山者も俺と同じリアクションで拍子抜けしているw
時刻は8:50で二時間もかかってない。
まぁ休憩ベンチと三角点もあるしここ山頂で合ってるっぽいんだよなぁ・・・
そして御覧の通り景色は皆無だった(´;ω;`)

景色もないし短いしで不完全燃焼だがとりあえず記念撮影は忘れずに。
改めて地図を見直すとどうやら最高地点はもうちょい先にあるようなので
景色を期待してそっちに行ってみることにした。

山頂から10分で最高地点と思わしき祠を発見。
うわぁ、やっぱ景色ねぇか・・と思った矢先
左側に【展望台】と書かれた梯子を発見したので登る!



おおおお!?
曇ってるけどやっとまともな景色にありつけた!

そしてあれは御嶽山ではないか!?
中央アルプスの山並みが見えるのを期待していたけど嬉しい誤算!(゜o゜)


岩に座って暫く景色を楽しむ(*´ω`*)
とりあえず最低限の取れ高はあってよかった♪
まだ腹も減ってないし先に進むとしよう。

周回路の折り返し地点となる避難小屋にたどり着くと笹原と共に広がる景色。
おっ、今度こそ中央アルプス見える!?

まずは避難小屋の内部調査を行う。
しっかりした広さとビニールシートとテーブルもあるし
余裕で生活できるクヲリティだ←



9:30に避難小屋の先にある小さな広場にたどり着くと展望案内が!
早速奥にある岩の上に立ってみると・・・


スベテミエタ!!\(^o^)/
期待していた景色が眼前に広がった!

一番奥には最高峰の木曽駒ヶ岳を中心に麦草岳や宝剣岳などの姿。

中心部には空木岳をはじめ南駒ヶ岳や仙厓嶺などの岩峰が連なる。

そして南部には安平路山&擦古木山の残雪踏み抜き地獄稜線。
辛くも美しい想い出の数々が蘇りますわ←



他の登山者もほとんどこの場所で休憩していた。
もうこっちが山頂でいんじゃね?←
雑談に混ざりつつ山飯&エクストリーム茶道を1時間ほど楽しんだ。

休憩後は東側ルートより山頂を後にする。
振り返ると山頂付近は笹原と花崗岩で構成されていたことが分かる。
なんだか屋久島の宮之浦岳のような雰囲気を感じるなぁ(´ω`*)
懐かしさに浸って周囲を見回しながら歩いていると・・・

Σ( ゚Д゚)!!
あっぶね、マムシ踏むとこだった←
会うのは1年前の白神岳以来かな?
この周辺にも3か所ほどマムシトラップが設置されている危険地帯だったので足早に脱出。

下り方面の尾根には摩利支天という岩峰を発見。
甲斐駒とか乗鞍岳とか御嶽山にもありピークとしてはよく聞く名前。
登れるっぽいので先を急ぐ。



11:00頃摩利支天に到着。
だんだん雲が濃くなってきて遠望は利かないが遮るものはなく
上り下りで使う尾根と南木曽町がよく見える。

山方面を振り返れれば笹原と花崗岩。
やっぱり屋久島感あるよなぁ。


曇りだがこれはこれで梅雨時の山の姿。
大自然を堪能できるだけで俺は満足!\(^o^)/
南木曽岳の良さは十分に感じ取れたぜ。
あとは下山するまで全力で楽しもう!

樹林歩きの心地よさを楽しみ・・・

砂防ダムの流水音に身を委ね・・・

12:00ジャストに下山!
午前中で戻ってこれた山は久しぶりだなぁ~
サクッと登れるしぜひ晴れの時にもう一度来たい山だ。
時間に余裕が出た分、麓の温泉でダラダラし続ける_(´ω`」 ∠)_

そして翌日も山を登るべく再び天気日予報とにらみ合いを続けながら
周辺の道の駅で宿泊した。

・・・が、翌日は朝から豪雨(´;ω;`)
もうね、換気用に開けてた窓から蛙が侵入して雨宿りするレベル←
大人しく登山は諦め当初の予定通り道の駅で蕎麦食って帰宅した。

三百名山踏破を目指してから中央アルプスで踏破した山は
百名山→木曽駒ヶ岳、空木岳、恵那山。
二百名山→安平路山、経ヶ岳、南駒ヶ岳。
三百名山→越百山。
そして今回の南木曽岳をもって、中央アルプスは完全制覇を成し遂げた!
名山を全て知った嬉しさもあるが、
目標がなくなり少し離れることを思うと少し寂しくなる。

だがもう登らないかというとそれは違う。
安平路山から越百山の区間にある奥念丈岳は背丈ほどの笹地獄で覆われる
中央アルプス最難関ルートと聞くのでいつかは切り開いてみたい。
そして俺には冬季百名山もある。
今の俺なら厳冬期の空木岳を攻める日は、そう遠くないはず。
挑戦するその時まで、この山脈とは少しの間お別れだ(´∀`)ノ

そしてこれから1か月程度は本格的な梅雨となるので登山は我慢せざるを得ない。
この熱き想いは、梅雨明けの夏に爆発させよう!( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ



ルートレビュー

難易度:D
登り下り共に鎖場はありますが階段も併設されている
一般的な登山道です。

体力度:D
標高1679m 標高差708m 平均斜度16.5°
登り2:30(2.5km) 下り2:55(3.1km)
急登ですが距離が短いためあまり体力は使いません。

展望:D
山頂標識の場所は樹林で展望なし。
祠のある最高地点は梯子を登ると御嶽山。
避難小屋付近で一気に展望が開け
中央アルプスの全てを見渡すことができます。

総評:D
距離が短く展望地も限られていて少し物足りなさは感じますが
中央アルプスを南西から眺められるのはこの山ならでは。
これから挑む人の足慣らしなんかに丁度いい山です。

締めの一言
さらば中央アルプス。沢山の思い出をありがとう(´;ω;`)

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