三百名山

三百名山27座目:入笠山~移ろう心と季節~(20.08.08)

俺の夏休み2020到来。
例年なら旅人の聖地北海道へと遠征したり、
未知なる離島世界に浸ったり、
未踏アルプスの稜線を繋いだりと
夏を満喫しているところなのだが今年はコロナで状況が違った。

①アルプス山小屋宿泊制限中
②離島関東民拒絶中
③ダムカード配布休止中
④車ローン一括返済金欠中←

・・・なんもできねぇ(‘A`)
つーわけで今夏はあえて計画立てずに天気を伺いながら
近場の三百名山を登りまくるスタイルで旅をしよう。
休み初日から全国的に天気は微妙・・・
だがその中で唯一晴れそうだったのが入笠山(にゅうかさやま)だった。

入笠山は南アルプス北端にある標高1955mの三百名山。
スキー場である富士見パノラマリゾートが東斜面にあり
展望ゴンドラを使って簡単に登頂できるため
年中多くの観光客が訪れる山だ。

スノーボードでも来た事はあるし
1年半前に冬季登頂も果たしたこと事があるので
山頂から何が見えるかは大体わかっている。
斑尾山と同じく記憶を塗り替えるための登山となりそうだ。
さぁ、今年も思い出いっぱいの夏にしていこう!( ・ㅂ・)و ̑̑



この日は朝一は曇り予報であったため
晴れとなりそうな昼頃に登頂することにした。
ゴンドラという文明の利器を使うのを良しとしない俺は
車で上がれる限界地点である沢入登山口にピットイン。
同志スバリストのインプに横付けし10:40にスタートを切った!

登山道には揺れるマルバダケブキ。
初めて雲取山で見かけてからずっと好きな高山植物。
夏を感じさせる想い出の花だ(´ω`*)

規律的な杉林の登山道を歩きまずはゴンドラ頂上を目指す。

40分ほど登った先にある鹿避けゲートをくぐると・・・



入笠湿原に突入!
多数の高山植物が揺れる夏の楽園。
奥に見えるのが山頂だ。

湿原はゴンドラ山頂駅のすぐ裏手に位置することから観光客で賑わっている。
登山の恰好してるとちょっと浮くw

湿原の中でひときわ目立つ花であるコオニユリ。
この他にも咲き誇る様々な高山植物との出会いを楽しめる癒しの空間だった(´∀`)

30分ほど花と戯れて湿原を振り返り後にする。
冬はただの真っ白な雪原だったけどここまでカラフルな世界になっているとは。



続いて湿原から少し先にあるマナスル山荘に寄り道。
8000m峰の名前を冠し展望館も併設される
男のロマン溢れる豪華な山小屋。
そしてここには会いたい奴が居るのだ。

看板犬のあじちゃん!
1年半ぶりに会いたかったぞぉぉぉお!(´ω`*)
と駆け寄ったのだが・・・

『めんどくせぇやつきたな』

という顔で塩対応され小屋から出てきてくれなかったorz
なぜだ・・・冬は狂喜乱舞の熱烈歓迎してくれたのに。
まぁ夏は訪れる人多いしいちいちリアクションするのも疲れるんだろう。
湿原の姿と犬の心まで変えてしまった夏の罪は重い←



マナスル山荘の看板犬はあじちゃんで3代目で
5年前にお亡くなりになってしまった2代目ウニちゃん、
そして初代はトロちゃんという謎の海洋生物縛りw
俺も昔実家の猫にFOXって名前つけてたなぁ←

これがウニちゃんとトロちゃんの遺骨・・・
じゃなくてどう見ても鹿の骨だな←
危うく手を合わせるところだった。

山荘の向かい側には花畑の斜面が広がっている。
こちらでも高山植物とのお戯れを楽しめるぞ(´ω`*)



湿原と山荘で遊びつくした後、12:20に入笠山頂への登山道へ。
若干の岩場があるけど全体的に歩きやすい登山道。
迂回路もあるので観光客でも問題なく歩き切れるようになっている。

12:45山頂到着。
読み通りしっかり晴れた!\(^o^)/
山頂にもかかわらず半数程度は普段着の人々。

振り返ると見えるゴンドラ頂上駅。
あそこから約30分で登頂できるし展望台のようなものだね。



晴れたのは良いんだけど霞が強く視界不良。
冬だと八ヶ岳連峰と北アルプスがバーンと見えたんだけどなぁ…
昼は雲増えるのと日照角度が悪いから致し方ない。

唯一確認できたのは南ア北端の甲斐駒ヶ岳と鋸岳の山頂部。
この二座はどこから見ても目立ってかっこいい!(。-`ω-)

青空と共に記念撮影を済ませヤマメシタイムへ。



何年振りかわからないコンビニギリをエクストリーム茶道で流し込む。
景色はなくとも青空が清々しく結局いつも通り1時間滞在してしまった( ˘ω˘ )

下山はルートを変え南方面の登山道を通り
14:30に大河原湿原に寄り道。
張り巡らされた木道で一周できるようだ。
どんな世界が広がっているかな?

おお、これはいい・・・
緑で覆われた湿原を流れるせせらぎの音が最高。
人も少なく入笠湿原とはまた違った雰囲気の落ち着ける場所だ。



花は全く無いんだけれど緑の協調される目に優しいエリアが続く(´∀`)

復路は樹林の中を突っ切る木道。
木漏れ日と高原の涼風を感じながら歩ける癒しの道だった(*´ω`*)

最後は林道を5キロほど歩いて沢入登山口へと戻る。
道路脇の杉林も間引きされた綺麗な森でなんだかんだ楽しめる林道になっていた。

16:00下山。
相方のインプはいなくなっていた。
同志よ、いい夏休みを過ごせよ!(。-`ω-)b

最短ルートを選べば誰でも登れる簡単な山だけど
あえてロングコースを選べば12キロくらい。
足慣らしにはちょうど良い山だったな。

俺の夏休みはまだ始まったばかり。
相棒に乗り込みエンジン再始動。
さぁ行こうか、太陽の呼ぶ方角へ!(゚∀゚)σ



ルートレビュー

難易度:E
整備された樹林、ウッドデッキ、舗装路と
安全三要素のみで構成される誰でも登れる登山道です。

体力度:E
標高1935m 標高差493m 平均斜度9.5°
登り1:35(3km) 下り2:20(7.8km)
ゴンドラを使わずとも登る標高差は小さいため
気軽にハイキングを楽しめるルートです。

展望:D
山頂のみ360度の展望あり。
麓の景色とともに広がる八ヶ岳連峰と北アルプスと
入笠の属する南アルプスの甲斐駒ヶ岳&鋸の山頂部が見えます。

総評:D
ゴンドラがあることで誰にでも開かれている山。
景色・植物・動物と三拍子そろっています。
賑わいと華やかさの入笠湿原と
静寂さと心地よさの大河原湿原という
対極な雰囲気の湿原を同時に楽しめるのも魅力。
これから登山を始めたい人にはうってつけの場所です。

締めの一言
いろんな縛りがあっても、夏は楽しめることを証明してやる!

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