待ちに待った夏本番。
ツーリングの季節、山登りの季節、
そして少し遠くに行きたくなる季節。
欲望にはすべて従うのが俺のスタイル。
この条件を満たすのは・・・東北だ!\(^o^)/
父が山形出身ということで東北には縁があり
幼少期の夏はよく父実家で過ごした思い出がある。
軽トラの荷台で運搬されて畑仕事手伝ったり、
虫取りや蛇取りに本気で挑んだり、
温泉→花火→スイカの最強コンボを決めたり・・・
蒸し暑い自然に囲まれた田舎で過ごしたのが遠い夏の記憶。
大人になって山登りを始めてからまたあの夏を感じたいと願っていたのだ。
でも流石に山形まで行くのは若干遠いので
最初は東北入口の山である磐梯山をターゲットに据えた。
磐梯山は福島の会津若松にある鋭利な独立峰の火山。
南から見た姿は端正で会津富士という別名でも呼ばれるが、
北から見た姿は荒々しく山体崩壊しており
見る側で全く違う印象を持つ二面性のある山だ。
そして会津若松にも少し縁があり
2009年の福島県夜明けドライブにて猪苗代湖を訪れていた。
天鏡湖という別名のように湖面に反射する夜明けの太陽。
そして湖畔から望んだ磐梯山の美しさは忘れられず
『次はあそこから猪苗代湖を眺めるんだ!』という夢を密かに抱いた。
幼少期と5年前。二つの夢を、今叶える時!
あふれ出る郷愁感に誘われて、東北道を疾走した。
深夜に道の駅ばんだいへと辿り着き
月光の夜を明かす( ˘ω˘)スヤァ
翌朝起床し新装備の準備を済ませる。
アルプス登山が現実味を帯びてきた中で
唯一足りなかった装備が宿泊に対応できる大型ザックだ。
購入したのはオスプレー・エクソス58。
今回は日帰りの山となるが実践投入してこいつの実力を試すとしよう。
変・・・身!!(/゜д゚)و
通りすがりの登山ライダーは
ライディングフォームからライジングフォームへ←
今回は表磐梯を日帰りで歩いて楽しむことにする。
登山口である猪苗代湖スキー場にピットインしゲレンデを歩きだす。
咲き乱れるタンポポが夏の装いを感じさせるぜ(^^)
蝉の音が聞こえる中誰もいないゲレンデを黙々と歩く。
日差しが熱い・・・登りが苦しい・・・でもなんでこんな幸せなんだろう。
夏の体験が幼少期の記憶を呼び覚ましていく。
沸き上がってくる懐かしい気持ちに胸が締め付けられ泣きそうなっていた( ノД`)
ゲレンデを登り切ると樹林帯へ入る。
火照った体と昂った気持ちをここでクールダウンだ。
途中赤埴山(あかはにやま)への分岐があったが
そちらは下山時に楽しむことに決め登りは巻き道を通る。
岩に涼むカナヘビ発見。
そういや幼少期たくさん捕まえて遊んだな~(´▽`*)
森に潜むメガネ発見。
そういや幼少期は俺メガネだったな~(´▽`*)
・・・ってそんな記憶ないわ!ずっと視力1.5じゃ!Σ( ゚Д゚)
自然の魔力で危うく記憶を改竄するところだった←
少しづつ景色が開け正面に岩峰が現れる。
おそらくあそこが山頂だな。
登山道は北側から回り込むように標高を上げていく。
周囲を彩る高山植物の花々。
名前はわからないんだけど綺麗でつい撮ってしまうな~(´∀`)
少しづつ周辺に湖沼が現れ湿原のような雰囲気に。
移りゆく登山道は見るものを飽きさせない。
更に標高を上げると突然正面にワイルドな山が!
磐梯山のピークの一角をなす櫛ヶ峰(くしがみね)だ。
裏磐梯の雰囲気を司る赤茶けた山体。
元々磐梯山は富士山型の火山で806年の大噴火により山頂部が崩落して
磐梯山、櫛ヶ峰、赤埴山の3つのピークができたそうだ。
複数の登山道の合流地点である弘法清水小屋に到着!
小休憩しつつバッジを購入。
ここから稜線を南に折り返して歩き山頂を目指す。
先ほどまで見上げていた岩峰の上からは
先ほどまで歩いてきた湿原と赤埴山が眼下に。
そして後ろを振り返ると・・・
桧原湖の全景!\(^o^)/
ちゃんと見たことなかったけどなんかダム湖みたいな形してんなぁ。
まぁ、火山でせき止められてできた湖だから天然のダムといった所か。
雲も多いがその上は青空。
最高の景色を信じてピークへの稜線を突き進む!
登山口から三時間半で山頂着!/ ^o^\
石祠の向こうに見ゆるは・・・
猪苗代湖の真の姿!( Д ) ゚ ゚
円を描いた湖畔はまるで鏡のよう。
天鏡湖と呼ばれるゆえんを理解できた。
5年間待ち望んだ夢が叶った瞬間だった(´;ω;`)
東方面は先ほど眺めていた櫛ヶ峰と歩いてきた湿原を見下ろせる。
こうやって位置関係を俯瞰してみると元々一つの山だったのがなんとなく分かるなぁ。
北側は桧原湖。
霞が多く遠望は利かないのが少々残念だが
そこは行って確かめろということだな(;´・ω・)
西側の山頂広場は登山者で賑わう。
岡部小屋という避難小屋の向こうに見えるは猫魔ヶ岳だ。
広場に降りて山頂標識で新たな相棒とともに記念撮影。( ・`д・´)b
エクソスはマジで素晴らしいザックだった。これについては後述する。
さぁ、儀式の刻だ(-人-)
道中のSAで買った栃木のレモンどらやきでフィニッシュ!
隣県だしいいよね?←
どら焼きを頬張りながら景色を眺める充実の頂を過ごして下山を開始した(‘ω’)
登りでは巻き道を通ってスルーした赤埴山へ寄り道。
そこからの景色は・・・
磐梯山と櫛ヶ峰を一望できる素晴らしい絶景(゚∀゚)
これから向かう山がしっかり見えて前哨戦の山としてめっちゃいいな・・・
こりゃ登りでも寄るべきだった。
Rider Jump!!
絶景と共に空へと舞いあがる。
変身した俺にはこの程度の飛翔は造作もないことさ←
赤埴山からも猪苗代湖と会津若松の街並みが一望できる。
猪苗代湖を見るだけならここでも十分の絶景だね(‘ω’)b
ミニチュアな街並みを眺めて・・・山を歩けば町が恋しい。
そろそろ俺も下界へと戻るとしよう。
あとは一気にゲレンデを駆け降りた。
下山後温泉へ向かう道すがら、相棒と共に夕陽を見送る。
夢中で太陽を追いかけ続けた最高の一日だった(´∀`)ノ
道の駅裏磐梯にて夜を過ごす。
周囲にテーブルや椅子のある理想の野営地。
この日は偶然にもスーパームーン。
太陽だけでなく月の恩恵にも預かれるとはなんと幸運なのだろう。
東北の旅はまだまだこれから。
明日の未知なる山に心を躍らせながら、
テントの中で意識を手放した( ˘ω˘)スヤァ
難易度:D
草原ゲレンデ→樹林→湿原→岩場と変化の豊富な登山道。
よく整備され登りやすい一般的な難易度です。
体力度:D
標高1816m 標高差1120m 平均斜度10.4°
登り3:35(6.1km) 下り3:05(6.2km)
標高差は程よくありますが距離が短いので
一般的な体力で登れます。
展望:B
ゲレンデ全面と赤埴山頂、湿原に入るあたりから景色が開け
磐梯山の鋭鋒と櫛ヶ峰を眺めながら登山ができます。
山頂は360°の大展望。
北側は桧原湖をはじめ吾妻連峰、安達太良山、飯豊山、
月山、蔵王、朝日連峰と東北南部の百名山が並び立ち、
南側には猪苗代湖の大展望が広がります。
総評:B
登りやすさ、登りごたえ、景色のバランスが良好。
登山道も4方からありロープウェイを使えるルートもあるため
人を選びません。
表磐梯と裏磐梯で全く印象が異なるのが最大の特徴で
2回登るか両方のルートを縦走すると真の姿を知ることができます。
締めの一言
バンダイ・・・それは少年の記憶を呼び覚ます魔法の言葉←
今回導入した宿泊ザック オスプレー・エクソス58。
このザック・・・かなり出来が良く思い出深いため
少し長めに語ります(=゚ω゚)ノ
現在使用しているストラトス36と構造はよく似ていますが
エクソスの特徴は軽さに特化している点。
ストラトス36が1500gに対しエクソス58はなんと1240g。
容量と重量の比率が逆転しています( ゚Д゚)
軽いからといって背負い心地にも抜かりはなく
中に仕込まれたワイヤーフレームと極厚の肩パッド、背面のメッシュパネルが
重量と背中の汗を見事に分散し体に全く負担をかけることなく背負えてしまいます。
他にもトップポケット、ストックホルダー、
ウエストポケット、背面ポケットも完備し使いやすさは抜群。
特筆すべきは左右のデュアルエントリーサイドポケット。
サイドポケットの上,前の二ヶ所に出入口があり
使用頻度の少ない長ものは上の穴から
使用頻度の高いボトルなどは前のポケットから差し込んで
背負った状態での取り出しやすさを変えることができます。
もうレインカバーが標準装備であることくらいしか優位性が無くなったので
『あれ・・・ストラトスいらなくね?』
と気づいて手放したという過去があります(笑)
ラインナップは
・容量:58L,48L,38L
・男性用:エクソス(背面長S,M,L)
・女性用:エイジャ(背面長S,M)
と、ほぼすべての用途と体格に合うサイズ展開の充実ぶり。
欠点というとザック内部は1気室しかないため
日帰りの少ない容量でパッキングするとバランスが悪くなり
中で荷物が暴れやすいという点が挙げられます。
ザックも下だけが膨らみ見た目も野暮ったい感じに・・・
しかしこのあたりは工夫でどうとでもなるので小さな欠点。
他にも側面や背面のメッシュポケットが薄手で長期間使うと破れやすいですが
これは計量さとのトレードオフとして割り切るべきかと。
生地の頑丈さを重視するのであればストラトスに軍配が上がります。
日帰り、宿泊、ツーリング、全てを一つで全てをこなしたいという人にお薦めの一品。
自分も登山歴の中で最も長い期間愛用したザックです(´▽`*)b
[…] 夏といえば東北へ旅立つのが自分のルーティーン。 去年登った福島の磐梯山・西吾妻山・安達太良山に続き […]