百名山

百名山49座目:皇海山~絶空剣と絶景鋸~(14.10.19)

武尊山を下山し谷口さんとの山行はまだ続く。
二日目に狙うは皇海山!(すかいさん)
栃木と群馬の県境にある足尾山地にある標高2144mの山。
百名山であるものの景色が無く地味な山と聞いていた。

コースは主に2本ありひとつは南東の銀山平から入り
修験道である庚申山の長く険しい稜線を歩くクラシックルート。
もう一つは西側の皇海橋から入山する不動沢コース。
こちらはわずか3キロで山頂に到達できるが
登山口まで19キロに及ぶ長大な栗山川林道を走破しなくてはならない。
しかも噂によるとかなり荒れているらしく
車高の低い自分の車で行く勇気が出なかったのだ。

俺『もうお分かりですね?武尊山の計画で話した”とある目的”というのは
オフロードの走れるテラノで皇海山への林道を爆走することです( ゚д゚)b』
谷『なるほどね(笑)、それならば力を貸そう!』
※2021年現在栗山川林道は崩落で廃道となり通行不可のためご注意!
SUVを持つ山友が居ることに感謝しつつ林道入口へと車を走らせた。



6:20林道ゲートスタンバイ。
鍵はかかっておらず自分で開け閉めしてゲートイン。
頼むぜ、テラノ!( ・ㅂ・)و ̑̑

\ボゴオオオオオオ!!/
けたたましい音を立てながらも未舗装路をしなやかにクリアするテラノ。
頼もしすぎる走りだ( ゜∀ ゚)

7:45に登山口である皇海橋に到着。
基本的にはフラットダートだが所々数十センチ抉れている箇所もあり
車高の低い俺の車では確実にスタックしていただろう。
30分走っただけなのになんだかんだ疲れるのが林道( ´Д`)
もうここまでくれば皇海山への登山は半分終わったようなもんだ←



装備を整え8:00入山。
肌寒い秋の樹林を朝日が温める。
今日も晴れそうだ!

序盤から不動沢を長めに渡渉。
撮れ高が欲しいあまり心の中で(落ちろ!落ちろ!)
と念じながら写真を撮っていた邪悪な自分←

紅葉もいい色づきだねぇ。
山頂あたりでピークを迎えていることを祈る。

ヤギ顔に見える木の表皮。
景色の無い山だからこそ周囲の植生を楽しまねば。

少しだけ空は見えるけどこんな感じの笹原と樹林が続く。
やっぱ噂通り撮れ高はなさそうだ( ´Д`)



しかし山頂手前まで来ると樹林の中にひっそりと佇む青銅の剣を発見。
こ、これは皇海山にある伝説の剣・・・スカイキャリバー!!←

男体山の光刃閃。
大峰山の錫杖-八剣-。
皇海山のスカイキャリバー。

封印されし武器を抜いた勇者達が出会う時、物語は始まる・・・か。
中二心が震えるぅううう~(  ゚∀ ゚)←

10:00山頂到着。
まぁ、噂通り景色は全くなかった( ´Д`)

スカイキャリバーの撮影に夢中な間、
先に山頂へ向かった谷口さんはいつものコミュ力で俺のことを言いふらしており
谷『同行者が御嶽の生存者なんですよ・・・ほら、今登ってきた彼がそうです。』
俺『主役の登場を盛り上げすぎだろ( ゚д゚)』
いつもの質問攻めタイム突入←

解放されたところで記念撮影。
人が多いし景色もないので山頂は足早に撤退する。



皇海山だけだと物足りないのですぐ隣にある鋸山にも寄り道してみる。
確かに名前通りギザギザしてらっしゃいますわ。

登りは軽い岩登りの尾根をゆく。
あれ、、、なんか景色よくなってきたぞ?
男体山をはじめとする日光連山が見える、
これはワンチャンあるかも?
そして山頂に立った瞬間・・・!

俺『( ゚∀゚)ギャハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \!』
谷『( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \!』
いきなりの絶景っぷりに爆笑w

鋸山から見ることでようやく皇海山の全貌を見ることができる。
もうこっちが百名山でええやん( ゚д゚)

日光連山の隣には日光白根山も見える。
秋晴れのスカイブルーに覆われる空・・・最高だな(。-`ω-)

こっちでも記念撮影。
我々の笑顔が喜びを物語っている。



景色も最高だしここで山飯だ!(=゚ω゚)ノ
焼物担当谷口さん vs 麺類担当俺。

さらに追加で焼き鳥!(´¬`)
重量気にせず持ってくる谷口さんと一緒だと山飯が豪華になりますわぁ

ふと山頂の南側を見ると壁に人が張り付いている( ゚д゚)
おそらくあれが庚申山から縦走するクラシックルートなのだろう。
暫くして山頂に上がってきたクライマーさんに感想を聞いてみる。

谷『お疲れ様!こっちのルートはどうでした?』
ク『いやーすごいテクニカルっすよ。途中怖くて娘の名前3回叫びましたもん』
俺『www』

子供居ないと乗り越えられない恐怖か・・・
俺にはまだ挑戦する資格はなさそうだw

暫くしてまた別のクライマーが登ってくる。雑談するとなんとこの方、
三百名山全301座を299座まで登っている完全踏破間近の超人だった(  Д ) ゚ ゚
この時点では登山道が崩落して登れなくなっている二百名山・会津朝日岳と
最後に三百名山・愛宕山を登ってフィニッシュする予定だと言う。

まず背負ってるザックの容量(100L)からして只者じゃないと思ったよ。。。
これはスカイキャリバーを引き抜く伝説の勇者の一人に間違いない←
三百名山踏破は俺もいずれ追いかける道。
握手してその偉業を成し遂げる精神力と、
御嶽からの生還した運を交換し互いの武運を祈った! (´∀`)人( ・∀・ )



素晴らしき頂を後にして登山道へ舞い戻る。
太陽の角度は変化し木漏れ日が樹林を優しく照らす( ˘ω˘ )

ふと見上げると紅葉のシェード。
なんだ、もう麓から赤くなっていたんだな。
太陽の光はいろんなものに気づかせてくれる。

樹林、渡渉、岩登り、それらを彩る紅葉が美しく
景色がなくても飽きることはなかった。
皇海山は登山道を楽しむ山だと知る。

15:00下山!
装備をまとめて写真を撮っていると
カラビナでぶら下げていたKawasakiの帽子が無いことに気づき少々凹む( ´Д`)

帰りはドライバーチェンジし林道爆走体験。
荒れている路面を平地のようにぐいぐい進む。
コーナリングも強烈なグリップで全然曲がれる!
楽しすぎて走り屋魂にスイッチが入りどんどんスピードが上がってゆく。

俺『フヒヒヒヒ!!(゚∀゚)』
谷『危ないって!( ゚д゚)』
狐『山荒らすなよ🦊』

これはラリーにハマる人居るのわかるなぁ。
実に貴重な体験をさせてもらった。
お騒がせした狐さんサーセン。
谷口さんの相棒も寿命縮めてサーセン←
こうして栗山川林道爆走ミッションを完遂した。

谷『今回も楽しかった。また来シーズン、山に行こう!』
俺『ええ、百名山完全踏破するまで俺たちの旅は終わりませんよ!』

爆走、登山、絶景、飯、仲間、出逢い。
御嶽で悲しい出来事のあった直後だけど
全てが嬉しく、全てが愉しい、最高の二日間を過ごすことができた。
誘ってくれてありがとう谷口さん。
これでまた、山に挑める!!٩( ‘ω’ )و

ルートレビュー

※現在廃道となっているルートのため参考程度に!
難易度:D
一部沢の渡渉や急登箇所はありますが
綺麗な樹林の中をゆく一般的な登山道です。

体力度:D
標高2144m 標高差794m 平均斜度15.9°
登り3:00(2.9km) 下り3:20(4.3km)
短い距離にほどよい標高差でしっかりとした登山感が楽しめます。

展望:D
皇海山のみなら景色ないのでE判定ですが
鋸山の展望は素晴らしすぎるため必ずセットで取ることを推奨!

総評:D
このルートの一番の難易度は林道を走破する車を用意することです。
普通車でも行けなくはないと思いますが高確率で底を擦ります。
皇海山のみで語るとどうしても物足りなさはあるので
絶景の鋸山を経由するクラシックルートで登るのが
真の良さを味わえるルートなのかもしれません。

締めの一言
やっぱり、山はやめられないな!

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