百名山

百名山22座目:大峰山(八経ヶ岳)~古の修験道~(14.06.01)

前日に大台ケ原で足慣らしを終えた我々は今回の旅の本命となる大峰山へ向かう。
大峰山とは紀伊半島の中心を走る山脈の総称。
吉野~熊野の区間に『大峯奥駆道』という古道の修験道が
拓かれており世界文化遺産にも登録されている歴史のある山だ。

百名山の対象となるのは最高峰の八経ヶ岳。
近畿地方の最高峰も兼ねるので登頂対象しては申し分ない。
未知なる好奇心を胸に、登山口へと車を走らせた。



登山口である行者還トンネル入口駐車場にピットイン。

登山口には世界遺産をアピールする大きな看板。
この先が伝説の土地・・・緊張感と共に身が引き締まる。

気持ちのいい森林から始まる登山道。
歩く速度と吹き抜ける風が心地いい。

蝉の音響き渡る新緑の樹林。
・・・もうそんな季節か。山に目覚めてから初めての夏。
どの山を攻めようか妄想するだけでワクワクが止まらなくなる。
・・・おっと、まずは目の前の一座に集中せねば!

足慣らしを終えるといきなりの急登区間。
涼風で冷えた体に熱が入る。



1時間ほどで一気に400m登り尾根に合流。
早くも二人とも汗だく(;´Д`)
そしてここが大峯奥駆道との合流地点となる。

暫く続く平坦路には札や仏像などが置かれ
霊場としての雰囲気が高まってゆく。

霊場を越えると再び急登が始まる。
序盤の急登と同じくらいのキツさ。そして晴れてるのに景色が全くないのが辛い。
やはり修験道と銘打っているだけあり楽に登らせてはくれない(; ・`д・´)

急登で1時間修行を積むと目の前に鳥居と景色の予感。

ますは手前のピークである弥山に到着。
わずか4㎞で標高差700mを登り切った!



休憩がてら弥山神社にお参りといこう。
無事に帰れますように(‐人‐)

西側を見ると小高いピークを発見・・・あれが八経ヶ岳かな?
倒木帯が良い味を出している。
残念ながらここ以外は樹林に囲まれ景色なし。
最高峰に最高の景色が宿ると信じ先へ進むことにした。

弥山から再び樹林に入り縦走スタート。
って八剣山?・・・やべ、道間違えた?
焦って地図を確認すると八経ヶ岳の別名だと解り一安心。
他にも仏経ヶ岳とも呼ばれているそうで実に紛らわしい。
この惑いに打ち勝つのも修行のうちなのか!( ゚Д゚)←

弥山から30分程度で大峰奥駆道、そして近畿の最高峰に到着!

ピークに刺さるのは錫杖。
男体山もそうだが武器の鎮座する山頂というのは
中二病的にとても惹かれるものがある←

とりあえず腹減ったしまずは飯にしますか。
俺『よっしゃ、今日は俺が作るぜ!カレーうどん( ゚Д゚)ドヤァ!』
あ『うーーん、ゴメン、なんか具合悪いから先降りるねε=(;´・ω・)』
俺『エッ、あ、あぁ、お大事に(; ・`д・´)』

ほとんど滞在せずそそくさと降りてしまったあーちゃん。
四阿山に続きまたも良い所を見せれず終わる(´;ω;`)←



さて。。一人で飯食いながら景色眺めましょうかね(T_T)
西斜面には弥山より激しい枯木帯が広がる。
視界を遮っているけとこれはこれでいい雰囲気。
この景観も大台ケ原と同じ台風の影響なんだろうか。

南側は切れ落ちており視界良好。
二百名山の釈迦ヶ岳を主峰とする熊野方面への大峰南陵を眺めることができる。

山頂から東側の弥山方面を見渡す。その奥には行者還岳・大普賢岳と
三百名山の山上ヶ岳へと続く大峰北稜が延々と続く。
同じ山脈内に百、二百、三百名山が連なるというのは
それだけ魅力と変化に富んだ山域なのだろう。
早く他の二座も味わってみたくなった。

久々のソロ記念撮影。
太陽の恵みと中二武器が一緒なら寂しくないさ←
さて、あーちゃん心配だしそろそろ俺も降りましょうかね。

行きで見落としていた看板を発見。
下にある図が大峯奥駆道の全行程のようだ。読み取ってみると
標高差にして1800m、距離にして90㎞越えというとんでもないコースと判明。
『一体何日かかるんだよ・・・ガチで修行だわ(((( ゚Д゚)))』
しかし歩き切ることで悟りを開けそうな気もする。
よし。人生に迷った時、再び来るとしよう←

道中で無事あーちゃんに追いつき一緒に下山完了。
睡眠不足だったようでこの後温泉で休憩したらすっかり元気に。
なんと帰路は休憩も交代もせずに500㎞一人で運転しきって家まで帰してくれた。
元気になりすぎだろ←
俺『今回もありがとう!夏も全力で百名山攻めようぜ!(・`д・´)b』
あ『また行こうねー(*’ω’*)』
と、感謝と別れを告げる。

しかし残念ながらこの登山を最後に彼女と再会することはなかった。
誘いはかけ続けていたのだが多忙で予定が合わないのと
互いに凄まじいペースで登りまくる所為で未踏破の山が
少なくなり更に予定を合わせられないという悪循環←

それでも競うように山を登り90座付近で俺が追い抜くまで
先を走り続ける良きライバルであり続けた。
なぜ俺が追い抜けたかというと・・・
彼女は百名山の挑戦をやめてしまったのだ。

連絡を取るたび仕事が変わっていたり、
趣味が変わっていたり、生活が変わっていたりと
柔軟に人生を変化させていた。
もう百名山という拘りは小さなものだったのだろう。
夢を追う仲間がいなくなったのは少し寂しかったが
常に挑戦する姿勢を背中で語ってくれた彼女をとても尊敬している(‐人‐)

今もきっと自分では想像もできないようなことをしているに違いない。
お互い挑戦を続けて、
またどこかで人生が交錯することを楽しみにしよう( `ー´)ノ

ルートレビュー

難易度:E
修験道の名のもと全ルートが整備されているため
危険個所はありません。

体力度:D
標高1915m 標高差813m 平均斜度8.9°
登り3:43(5.2km) 下り2:40(5.2km)
急登と平坦路を交互に繰り返す登山道。
樹林帯続きのため体力、精神力共に削られやすいです。

展望:D
弥山西側と八経ヶ岳の山頂のみ展望がありそれ以外は樹林帯。
道中にある修験道を感じさせる石仏群も見どころと言えます。

総評:D
八経ヶ岳のみでは少し印象の薄い山となりがち。
聖域となっている山上ヶ岳を含めた
大峰奥崖道をある程度縦走をすることで
世界遺産の意味を体感することができるでしょう。

締めの一言
自然との融合から真理を導く、これぞ修験道。


大台ケ原でも使ったミル挽きコーヒー通の必須アイテム。
紙フィルターだと豆の油分が吸収されてしまいますが
このメッシュフィルターなら油分も一緒に抽出されるので
コクと酸味が強くなり豆本来の風味を楽しめます。
綺麗な空気と一緒に漂う芳醇な香りは最高の一言。

逆に紙フィルターはそのまま破棄できるのに対し
毎回洗う手間がかかることがデメリットとも言えます。
しかし登山とは手間を楽しむもの。もうひと手間加えて、
山での最高の時間を過ごしてみてはいかがでしょう♪

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